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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻8号

2002年08月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病患者の描画特徴による予後予測の試み

著者: 横田正夫1 伊藤菜穂子1 青木英美2 清水修2

所属機関: 1日本大学文理学部心理学研究室 2原病院

ページ範囲:P.867 - P.875

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【抄録】 精神分裂病患者の描画特徴による予後予測について検討するために,DSM-IVの診断基準を満たす30名の分裂病患者を対象にして,描画を,3回,間隔をあけて実施し,それらの特徴の変化を調べた。患者は,3回目の描画から退院時までの月数によって,直後退院群,退院群,継続入院群に分けられ,描画特徴が比べられた。直後退院群では写実性,整合性は高く,活動性は改善した。退院群では活動性,写実性,整合性のいずれも改善した。継続入院群では活動性,写実性,整合性のいずれも改善傾向がみられず,変動が大きかった。こうしたことから描画特徴の改善が退院を予測し,その変動は継続入院を予測しうると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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