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研究と報告
家族の意識調査から見た精神障害者の社会資源ニーズと利用の現状
著者: 畑哲信1 阿蘇ゆう1 秋山直子1 金子元久1
所属機関: 1福島県精神保健福祉センター
ページ範囲:P.55 - P.64
文献購入ページに移動精神障害者の社会資源利用にかかわる要因と,社会資源利用に対する家族の行動および意識を検討した。福島県精神障害者家族会連合会に所属する精神障害者家族を対象としてアンケート調査を行い,回答者中,患者が通院中の者,581名について解析した。その結果,社会資源ニーズによって説明される社会資源利用数の分散は6~15%であり,全般的な社会資源不足感によって説明される社会資源ニーズの分散は5~7%であった。共分散分析で検討した結果,患者の障害に伴う家族の生活困難度が社会資源不足感にのみ関連し,社会資源ニーズや社会資源利用には関連しなかった。精神障害者がより適切に社会資源を利用できるために何が必要かを考察した。
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