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アルツハイマー型痴呆の焦燥性興奮に炭酸リチウムが著効した1例
著者: 正山勝1 糸川秀彰1 畑中史郎1
所属機関: 1社会保険紀南綜合病院新庄別館精神神経科
ページ範囲:P.69 - P.71
文献購入ページに移動米国精神医学会治療ガイドライン(American Psychiatric Association:APA)2)では痴呆患者の焦燥性興奮に対する薬物療法として低用量の抗精神病薬が推奨されている。その他の薬剤として炭酸リチウムについても言及されてはいるが,その副作用のために一般的な選択薬としては扱われていない。炭酸リチウムが痴呆の興奮,攻撃性に有効であったという報告はわが国では中島ら7)の1例のみである。今回我々は,アルツハイマー型痴呆の焦燥,興奮に炭酸リチウムが著効したと思われる症例を経験したので若干の考察を加えて報告する。
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