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文献詳細

雑誌文献

精神医学45巻1号

2003年01月発行

文献概要

短報

アルツハイマー型痴呆の焦燥性興奮に炭酸リチウムが著効した1例

著者: 正山勝1 糸川秀彰1 畑中史郎1

所属機関: 1社会保険紀南綜合病院新庄別館精神神経科

ページ範囲:P.69 - P.71

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はじめに

 米国精神医学会治療ガイドライン(American Psychiatric Association:APA)2)では痴呆患者の焦燥性興奮に対する薬物療法として低用量の抗精神病薬が推奨されている。その他の薬剤として炭酸リチウムについても言及されてはいるが,その副作用のために一般的な選択薬としては扱われていない。炭酸リチウムが痴呆の興奮,攻撃性に有効であったという報告はわが国では中島ら7)の1例のみである。今回我々は,アルツハイマー型痴呆の焦燥,興奮に炭酸リチウムが著効したと思われる症例を経験したので若干の考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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