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文献詳細

雑誌文献

精神医学45巻10号

2003年10月発行

特集 新医師臨床研修制度における精神科研修はどうあるべきか

外国の経験から精神科卒後研修を考える

著者: 松下明1

所属機関: 1奈義ファミリークリニック

ページ範囲:P.1097 - P.1100

文献概要

はじめに

 私は日本ではまだ専門医として認められていない家庭医療学を,1996年から1999年にかけて米国で研修し,米国家庭医療学専門医の資格を取って帰国した。現在,人口7千人の町で「家庭医」として診療を行っているが,患者の心理状態を把握することがいかに大切か毎日実感している。

 卒後研修必修化における精神科研修では,将来精神科医にならない研修医が精神科の門を叩く。そこで研修すべき内容は,将来精神科医を目指す医師とは異なるはずである。研修医が身に付けるべき精神医学的素養とは,すべての医師が身に付けるべき素養と思われる。私が受けたアメリカでの研修内容2)は「家庭医」を専門としてやっていく医師のためのもので,日本の研修医の学ぶべき内容と必ずしも一致しない面もあるが,プライマリケアを行うための精神医学という意味では共通点も多い。ここではまず,米国における家庭医療学研修の位置付け,そこで行われた精神医学と行動科学研修の内容を紹介した上で,すべての医師が持つべき精神医学的素養について考察したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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