icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学45巻10号

2003年10月発行

文献概要

短報

塩酸ドネペジルが奏効した口腔内セネストパチーの1例

著者: 坪内健1 小林孝文2 中村友則3 北垣一3 稲垣卓司1 堀口淳1

所属機関: 1島根医科大学精神医学講座 2島根県立中央病院精神神経科 3島根医科大学放射線医学講座

ページ範囲:P.1107 - P.1109

文献購入ページに移動
はじめに

 セネストパチーは,身体局所のありありとした異常感覚を訴えながらも,それを裏づける客観的身体所見を欠く状態であり4),さまざまな機能性あるいは器質性精神疾患の部分症状として生じる。このため,本症候の原因はいまだ不明であり,薬物治療の指針もない。最近我々は,脳血流低下を伴う口腔内セネストパチーの1例に塩酸ドネペジル(アセチルコリンエステラーゼ阻害薬)を試み,口腔内異常感覚と脳血流の著明な改善をみた。セネストパチーの新たな治療法を示唆する貴重な症例と思われたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら