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文献詳細

雑誌文献

精神医学45巻12号

2003年12月発行

特集 統合失調症と認知機能―最近の話題

統合失調症における社会機能・QOL改善の薬理学的方略―非定型抗精神病薬melperoneの認知機能に対する効果などを通じて

著者: 住吉太幹1

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部精神神経医学教室 2

ページ範囲:P.1279 - P.1284

文献概要

はじめに

 言語記憶・ワーキングメモリーをはじめとする記憶機能,遂行機能(executive function),注意など種々の領域(domain)にわたる認知機能(cognitive function)の障害は,統合失調症に特徴的にみられる症状であり8,11,16),精神病症状の発症前の,いわゆる前駆期にすでに認められるという報告もある41)。さらに,統合失調型人格障害など他の統合失調症圏の患者における同様の認知機能の低下も明らかになってきている4,20)

 本稿では,統合失調症患者の社会機能予後と関連が深いとされている認知機能の改善の試みに関して,筆者がこれまで携わってきた薬物治療研究,特に非定型抗精神病薬melperoneおよびserotonin(5-HT)-5-HT1A受容体作動薬の効果の検討を中心に概説したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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