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文献詳細

雑誌文献

精神医学45巻2号

2003年02月発行

文献概要

短報

SSRIとNSAIDs服用中に重篤な消化管出血を来した3症例

著者: 多田幸司1 上原純子1 松田えみ1 鈴木卓也1 渡辺芽里1 小島卓也1

所属機関: 1日本大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.187 - P.189

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 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は,従来の三環系抗うつ薬に比較して抗コリン作用や心毒性などの副作用が少なく,現在ではうつ病治療の第1選択薬と考えられている。SSRIの副作用としては吐き気などの消化器症状や性機能障害が知られているが,まれな副作用として出血傾向が報告されている1,4,6,8)。今回,我々はSSRIとアスピリンなどの非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)服用中に重篤な消化管出血を来した症例を3例経験したため報告する。

症例

 〈症例1〉 63歳,男性。

 既往歴 28歳時,うつ病の診断で入院歴がある。数年前より糖尿病,高血圧症のため食事療法および降圧剤による治療を受けている。なお出血傾向の既往および家族歴はない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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