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文献詳細

雑誌文献

精神医学45巻3号

2003年03月発行

研究と報告

神経性無食欲症の入院治療におけるBody Mass Indexの推移と入院後治療経過との関連

著者: 鈴木雅子1 高橋誠1 染矢俊幸1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科感覚統合医学講座精神医学分野

ページ範囲:P.311 - P.319

文献概要

抄録 神経性無食欲症患者32例の入院中のBody Mass Index(BMI)の推移と入院治療経過との関連について検討した。医療保護入院17例では,強制栄養に頼らず順調にBMIが増加して12週以内に退院する患者群と,同じ期間にBMIがほぼ横ばいもしくは減少傾向で推移し入院が長期化する患者群が存在した。長期化する要因としては,一般身体科での治療抵抗性と人格障害の合併が挙げられ,医療保護入院においては,12週時点までのBMI推移が順調な増加を示していない場合には新たな治療展開をはかるなど治療計画の見直しが必要であると考えられた。一方,任意入院15例は,入院目的が多様であり,8週までに退院するものがほとんどであったが,体重増加を目的として8週以上の入院継続を行う場合には4~8週時点のBMI推移が入院継続妥当性の1つの判断基準として有用と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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