文献詳細
特集 新医師臨床研修制度の課題―求められる医師像と精神科卒後教育の役割
精神科研修必修化における総合病院精神科の役割―日本総合病院精神医学会の立場から
著者: 保坂隆1 小林孝文2 古茶大樹3 佐藤武4 中嶋義文5 黒木宣夫6 黒澤尚7
所属機関: 1東海大学医学部精神科 2島根県立中央病院精神神経科 3国立病院東京医療センター精神科 4佐賀大学保健管理センター 5三井記念病院神経科 6東邦大学医学部佐倉病院精神科 7日本総合病院精神医学会
ページ範囲:P.371 - P.375
文献概要
2004年度から医師の臨床研修が必修化されるが,その際に,これまで精神科七者懇談会の卒後研修問題委員会(小島卓也委員長)などが中心になって要望してきた通り,精神科研修が必修化された1,2,6)。このことは,医療全体を変えていくに相違ないが,これは同時に精神医療にとっても飛躍できる絶好の機会になっていくだろう。
日本総合病院精神医学会でも,さっそく卒後研修特別委員会を設置し,以下のような小委員会を作り具体的な案や対策を講じ始めている。各小委員会の目的・委員長(○)・委員名は以下の通りである。
1. 施設基準小委員会
研修医の受け入れ状況と施設数の関係を明らかにする。(○小林孝文,黒木宣夫,佐藤茂樹,高橋武久,南雅之)
2. プログラム作成小委員会
有床・無床や協力病院の有無による1か月および3か月研修プログラム・モデルを提唱する。(○古茶大樹,保坂隆,中嶋義文,野村総一郎,堀川直史,沼田吉彦,川副泰成,青木孝之)
3. 評価システム小委員会
5年後の見直しの際にも,精神科必修化の妥当性を主張できるエビデンス(試験などの評価)を示すようなシステムを作る。(○佐藤武,渡辺俊之,屋宜盛秀)
そこで,本稿ではこれらの小委員会での検討事項や問題点や提案などについて述べる。
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