文献詳細
研究と報告
家族の意識調査から見た精神障害者の入院/通院にかかわる要因―精神障害者家族意識調査の結果から(第2報)
著者: 畑哲信1 阿蘇ゆう1 金子元久1
所属機関: 1福島県精神保健福祉センター
ページ範囲:P.403 - P.412
文献概要
精神障害者の入院/通院にかかわる要因を検討するため,福島県精神障害者家族会連合会に所属する精神障害者家族1,573名を対象としてアンケート調査を行った。入院/通院の現状,希望,将来の希望について,共分散分析を行った結果,いずれの場合も生活障害が最も強く関連した。入院/通院の現状についての判別分析では,生活障害得点のカットオフ値は3.10点であった。入院の事前確率を変化させた試算では,生活障害得点が3.26点までの患者を通院で支えることができれば,入院数を10%減少させることができた。入院には,家族が障害について学ぶ行動の少なさも関連し,家族への積極的な教育・支援を行うことが入院数減少のために求められた。
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