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文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻11号

2004年11月発行

研究と報告

デイケア通所中の統合失調症患者に対する認知行動療法の効果

著者: 松下愛子1 畑哲信2 林直樹3 浅井久栄4 辻井和男4 柴田貴美子4 岩崎さやか4 浅井義弘5

所属機関: 1式場隆三郎記念クリニック 2福島県精神保健福祉センター 3東京都立松沢病院精神科 4東京大学医学部附属病院精神科デイホスピタル 5川村学園女子大学文学部心理学科

ページ範囲:P.1201 - P.1209

文献概要

抄録

 東京大学医学部附属病院精神科デイケアに通所中の統合失調症患者14名(介入群7名,対照群7名)を対象として,症状自己管理モジュールを用いた認知行動療法の効果を検討した。週1回14回のセッションを行い,その前後で心理的評価を行った。繰り返しのある分散分析の結果,介入群では対照群と比較し,精神症状,病識の指標には変化がなかったが,障害の受容は有意に改善した(p<0.001~0.005)。重回帰分析の結果,介入前の高い自己効力感が介入後の高い障害の受容を有意に予測した(p<0.05)。両群の背景指標の比較から,デイケア活動への参加態度の要因も介入の効果発現に関与していることが考えられた。望ましい認知行動療法のあり方について考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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