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文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻2号

2004年02月発行

文献概要

研究と報告

せん妄に対するSerotonin-Dopamine Antagonist(SDA)の有用性

著者: 浅井清剛1 東麻衣子1 石塚卓也1 島田秀穂1 辻昌宏1 新井平伊1

所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.173 - P.182

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抄録

 せん妄の薬物療法において,近年では薬剤の有効性だけでなく,副作用をはじめとする安全性の問題が考慮されるようになっている。今回我々は,serotonin-dopamine antagonist(SDA)に分類されるrisperidoneおよびperospironeのせん妄の薬物療法における有用性について,入院治療を行った自験例30例(risperidone群23例/perospirone群7例)を対象に検討を行った。

 risperidone,perospironeともにせん妄患者に対する有効率は高く,両薬剤間でも統計学的有意差は認められなかった。risperidoneは1日投与量1~3mg程度という低用量でせん妄改善に効果が認められ,最大血中濃度時間(Tmax)が約4時間と比較的長いため夕食後投与が有効だった。perospironeは1日投与量4~10mg程度でせん妄改善に効果が認められ,Tmaxが約1.4時間と比較的短いため眠前投与が有効だった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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