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文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻3号

2004年03月発行

展望

精神科領域におけるてんかん研究

著者: 西田拓司1 井上有史1

所属機関: 1国立療養所静岡神経医療センター(てんかんセンター)

ページ範囲:P.224 - P.233

文献概要

 本邦では歴史的に精神科医が成人のてんかん治療を担ってきたこともあり,てんかんの精神医学的側面について高いレベルの研究が行われてきた42,49)。しかし,近年精神科医の中でてんかんに対する興味が低下し,成人のてんかん治療の中心は神経内科や脳外科へと移りつつあり,それとともにてんかんの精神医学的研究への関心も薄れつつある。

 てんかん以外の精神科疾患の多くは,生物学的,心理的,社会的要因が複雑に絡み合っているため方法論的にも生物学的研究が困難であることが多い。一方,てんかんは,日常診療で脳波や画像所見を得る機会が多く,生物学的アプローチを行いやすい疾患であり,てんかんの精神医学的研究は他の精神科疾患のモデルとなりえる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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