icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻3号

2004年03月発行

文献概要

研究と報告

レビー小体型痴呆に伴う精神症状に少量のQuetiapineおよびDonepezilが有効であった1例

著者: 挾間玄以1 楠見公義2

所属機関: 1鳥取大学医学部統合内科医学講座精神行動医学分野 2鳥取大学医学部附属脳幹性疾患研究施設脳神経内科部門

ページ範囲:P.265 - P.270

文献購入ページに移動
抄録

 症例は72歳,女性。抑うつ気分や精神運動制止などうつ病類似の症状で発症。症状は抗うつ薬で一時軽快するも再燃し抑うつ状態が遷延化した。その後,パーキンソニズム,認知機能低下が認められ,拒絶症や認知機能の変動も顕在化した。quetiapine少量投与(50mg/日)により,これらの症状の部分的改善が得られた。同薬の増量はパーキンソニズム増悪のため困難であり,donepezilの少量(0.5ないし0.75mg/日)を併用投与したところ拒絶症や認知機能の変動は消失した。quetiapineやdonepezilは少量投与でもDLBの精神症状改善に有効である可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら