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文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻4号

2004年04月発行

文献概要

研究と報告

統合失調症に関する家族心理教育プログラムの家族の視点からみたプロセス評価(第1報)―心理教育プログラム実施要素の家族による認知尺度(FPPIE)の開発

著者: 福井里江1 大島巌2 長直子3 瀬戸屋(大川)希2 岡伊織4 吉田光爾2 伊藤順一郎5 浦田重治郎6

所属機関: 1日本学術振興会科学技術特別研究員,元東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 2東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 3東京都精神医学総合研究所精神看護研究部門 4全国精神障害者家族会連合会保健福祉研究所 5国立精神・神経センター精神保健研究所 6国立精神・神経センター武蔵病院

ページ範囲:P.355 - P.363

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抄録

 全国の精神科医療機関11施設で行った家族心理教育プログラムのプロセス評価の一環として,プログラムの機能的側面の達成度を家族の視点から評価する「心理教育プログラム実施要素の家族による認知尺度(FPPIE)」を開発し,信頼性と妥当性を検討した。またFPPIEを用いて本プログラムのプロセス評価を実施した。対象は,プログラムに2回以上参加した,統合失調症を持つ人の家族88名であった。その結果,FPPIEの内的一貫性はα=0.88とおおむね十分な値であった。因子分析の結果,妥当性のある4因子が得られ,4つの下位尺度が作成された。またFPPIE得点はプログラム参加回数や参加率と有意な正相関を示し,一定の構成概念妥当性が示された。FPPIEで示された実施要素の到達率は平均79.3%であり,介入プロセスがある程度良好であったことが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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