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文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻4号

2004年04月発行

研究と報告

統合失調症患者が作成した「ぬり絵」の全体的印象―健常者との比較から

著者: 岩満優美1 堀江昌美2 林美和2 甘庶裕美2 西井美恵2 山田尚登1 大川匡子1

所属機関: 1滋賀医科大学精神医学講座 2滋賀医科大学医学部附属病院精神科神経科

ページ範囲:P.373 - P.379

文献概要

抄録

 統合失調症患者の「ぬり絵」から受ける印象について,健常者との比較により検討した。78名の大学生が,統合失調症患者と健常者が作成した合計8枚の「ぬり絵」を印象評定した。

 それらを因子分析した結果,「色の整合性」「色の軽快さ」「色の強弱」の3因子が抽出され,それぞれの因子得点を統合失調症患者と健常者とで比較した。その結果,統合失調症患者の作成した「ぬり絵」は健常者のそれらと比較して,すべての因子において得点が低く,統合失調症患者が作成した「ぬり絵」は,まとまりに乏しく整合性に欠け,暗く冷たく寂しく重く,やや弱い印象を与えることがわかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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