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文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻4号

2004年04月発行

研究と報告

社会不安障害患者における大うつ病性障害の生涯診断

著者: 永田利彦1 大嶋淳1 和田彰1 山田恒1 太田吉彦1 山内常生1 池谷俊哉1 切池信夫1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科神経精神医学

ページ範囲:P.381 - P.387

文献概要

抄録

 社会不安障害患者98例を対象に,半構造化面接を用いて,大うつ病性障害のcomorbidityとの関連について検討した。その結果51例(52%)が大うつ病性障害の生涯診断を有していた。大うつ病性障害の生涯診断を有していた群のほうが有意に無職の率が多く,現在の社会機能が低く,単一恐怖,強迫性障害のcomorbidityが高く,自己視線を気にする率も高かったが,全般型率,発症年齢などに差はなかった。しかし,社会不安障害は大うつ病の生涯診断の有無に関係なく,人生の早期に発症している例が多く,全般型の率が高く,未婚率が高く,社会機能に重大な影響を及ぼしていることがうかがえた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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