icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻4号

2004年04月発行

短報

Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia(BPSD)に対しperospironeが奏効した4症例

著者: 佐藤晋爾1 水上勝義2 茂呂和生1 朝田隆2

所属機関: 1石崎病院 2筑波大学臨床医学系精神医学

ページ範囲:P.415 - P.417

文献概要

はじめに

 痴呆疾患の症状は,記銘記憶力障害などの中核的な認知障害と,それに基づいて生じる幻覚・妄想や攻撃的行動などの周辺的な精神症状あるいは行動障害に大別される。近年,後者はBehavioral and Psychological Symptoms of Dementia(BPSD)と呼ばれている2)。このBPSDは介護する家族に最も負担を強いるものであり,これらを主訴として家人に連れられて受診する痴呆患者も少なくない。また中核症状に対する根本的な治療が確立していない現在,薬物による治療的な接近が比較的容易と考えられるBPSDへの治療法の確立は急務である。

 今回,perospirone(以下PER)の投与によりBPSDが著明に改善した4症例を経験した。これまで同剤によるBPSDへの治療に関する報告はない。若干の文献的考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら