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心疾患を有する高齢痴呆患者における精神症状に対するrisperidone単剤治療経験
著者: 谷川真道12 城間清剛2 宮里洋2 波平智雄2 田村芳記2 古謝淳2 宮里好一3
所属機関: 1新垣病院 2宮里病院,老人性痴呆疾患センター 3沖縄リハビリセンター病院
ページ範囲:P.435 - P.437
文献購入ページに移動心疾患治療中で,かつ幻覚妄想状態の高齢の痴呆患者においてserotonin dopamine antagonist(SDA)であるrisperidone(RIS)の低用量による単剤治療を試みた。その結果,薬剤性の認知機能障害,錐体外路症状(EPS),弛緩性イレウスなどの抗コリン作用や過鎮静などのほかに,低血圧,不整脈(特にQTc間隔の延長)など循環器系副作用の出現をみることなく,幻覚妄想状態の速やかな改善がみられた。高齢者の心疾患治療中に少量のRIS単剤を用いて精神症状の治療を試みた報告は,海外においてもわずかであり,国内ではまだ報告はない。今回ここに若干の文献的考察を加え,筆者らの治療経験を報告する。
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