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短報
塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)依存に至った1例
著者: 坂谷昇平1 堺景子1 岡村武彦1 小林伸一1 堤重年1 今道裕之1
所属機関: 1大阪精神医学研究所新阿武山病院
ページ範囲:P.519 - P.522
文献購入ページに移動塩酸フェニルプロパノールアミン(以下PPA)は,鼻炎用内服薬の成分で,その他,一部の総合感冒薬や鎮咳剤にも含まれる。PPAは交感神経刺激作用を有し,末梢性の強いα作用と,弱いβ作用を示し,副作用や中毒症状として血圧上昇4),心筋障害6),脳内出血5),ARDS1)などや一過性に躁状態,幻覚妄想を伴う急性精神病などの精神症状2,3)を招く場合があることが報告されている。今回,高揚感を求めてPPAを長期に渡り過量摂取し依存に陥ったまれな症例を経験したので報告する。
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