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総合病院のシステム充実に伴うコンサルテーション・リエゾン精神科医療の変化について
著者: 三澤仁1 加藤温1 笠原敏彦1
所属機関: 1国立国際医療センター精神科
ページ範囲:P.653 - P.657
文献購入ページに移動近年,精神科医療の分野でコンサルテーション・リエゾン精神医学の重要性が高まっている。プライマリ・ケアやターミナルケアでの精神科的な素養,対応の必要性はもちろんのこと,2004年から始まる初期研修における精神科必修化を考えても,コンサルテーション・リエゾン精神医学の重要性は増すばかりである。ところが,実際には各医療施設の規模や患者の特徴などによってその内容は異なっており,同一施設においても運営方針やシステムの変更に伴ってリエゾン活動の重点も変化せざるをえない。
本稿の目的は,こうした総合病院のシステムの変遷に伴う精神科リエゾン活動の実態変化を明確にすることである。そのため我々は,5年間にわたる国立国際医療センター(以下,当センターと略記)精神科のコンサルテーション・リエゾン活動の変化を,病院のシステム上の変遷(3次救急の発足,精神科ローテート研修の必修化,エイズ専門診療科の充実など)と合わせて検討した。当センター精神科のリエゾン活動の実態,経時的変化,当院の特徴などを報告し参考に供したい。
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