文献詳細
短報
ペロスピロンが著効した皮膚寄生虫妄想を呈した統合失調症の1例
著者: 奥川学1 延原健二1 吉村匡史1 木下利彦1
所属機関: 1関西医科大学精神神経科
ページ範囲:P.733 - P.735
文献概要
皮膚寄生虫妄想は,現実には実在しないにもかかわらず,虫が皮膚を這い回り,刺したり,噛んだりするような皮膚の異常感覚を訴え,寄生虫症に罹患しているという妄想内容を呈する疾患である。その治療に関しては,強固な妄想的確信に加えて高齢者に対する抗精神病薬の副作用のため難渋することが多い9)。
今回我々は,「皮膚寄生虫妄想」を呈した統合失調症の1例を経験し,その治療にペロスピロンを処方したところ著効したので若干の考察を加えて報告する。
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