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文献詳細

雑誌文献

精神医学46巻7号

2004年07月発行

私のカルテから

駆梅療法後も脳血流量の改善がみられなかった進行麻痺の1例

著者: 石川智久1 鉾石和彦1 森崇明1 牧徳彦13 小森憲治郎1 中川賀嗣2 池田学1 田辺敬貴1

所属機関: 1愛媛大学医学部神経精神医学講座 2北海道医療大学看護福祉学部臨床福祉学科 3鶯友会牧病院

ページ範囲:P.749 - P.752

文献概要

はじめに

 進行麻痺は Treponema pallidumの感染により,びまん性に髄膜および脳実質が侵され,感染後10~20年後に発病する疾患である。近年の脳機能画像の発達に伴って,進行麻痺例においてもSPECTやPET所見の報告がなされており,治療前後の所見の変化や臨床症状との関連について議論されている。治療前から1年以上にわたって縦断的に脳血流と臨床症状の変化について述べた報告もある4)が,我々の知る限り,神経心理学的所見について縦断的に検討した報告はない。

 我々は,痴呆症状で発症し,抗生剤による治療が奏効した1例の脳血流所見,神経心理学的所見を報告した1)。今回,同一の症例について,治療後3年6か月経過時に臨床症状,脳血流所見,神経心理学的所見を再評価する機会を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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