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雑誌目次

論文

精神医学46巻9号

2004年09月発行

雑誌目次

巻頭言

臨床医は発病論的治療観から脱却せよ

著者: 八木剛平

ページ範囲:P.910 - P.911

 「治療のもとは疾患の病因研究です」(1998),「病因研究は,根本的治療につながる」(1999),「薬物療法の適応となる精神障害の大半が原因不明という現状なので,まず原因を解明することが先決である」(2001)。これらは日本精神神経学会の歴代の理事長の発言や論文からの抜粋である(傍点は筆者)。つまり根本的な治療は,病気の原因を発見してこれを除去すること,あるいは発病のメカニズムを解明してこれを阻止することであるという考え方で,これを発病論的治療観と呼ぶ。これによれば,いま私たちが用いている治療法は,進行麻痺のペニシリン療法を唯一の例外として,病因の解明を待って開発されたものではないから,いずれ「根本的な治療法」が現れるまでの「間に合わせ」に過ぎないことになる。しかし本当にそうだろうか。

 次に,第26回日本医学会総会(2003)における精神科領域の主題は「精神疾患の解明・克服」と題され,「精神疾患の解明-精神分裂病の病因をめぐって」と「精神疾患の克服-精神分裂病の治療戦略」の2つのシンポジウムから構成された。ここでも「(病因)解明」と「克服(治療戦略)」がワンセットになっている。解明のための諸仮説と克服のための諸戦略との間の溝はあまりに深いので,「研究は未来に,臨床は現在に」とでも考えて諦めるほかない。

展望

自閉症の対人認知研究の動向―顔研究からのレッスン

著者: 神尾陽子

ページ範囲:P.912 - P.923

はじめに

 本稿では,自閉症に特異的とされてきた「対人関係性の病理」について,行動レベルおよび神経盤レベルにおける最近の諸研究を概観する。ただし,「対人関係性」と言った場合,人のすべての精神活動に触れてしまいかねない。また,自閉症の多様な表現型(autism phenotype)を一括りにすることで,結果が相殺されて見えなくなる危険性がある。そこでQTL解析でのアプローチのように,自閉症を複数の形質の複合体としてとらえ,その表現型要素の1つに限定して議論を進めるのも,意義があると思われる。今回は,なかで最も知見が豊富な「顔認知」12,24)を中心として,「対人認知(social cognition)」と関連づけた議論を進めていきたい。他者の顔やまなざしをどのように知覚し体験するのかは,自然なコミュニケーションとは何かについて考える際に,適切で魅力的な素材である。

 はじめに自閉症と定型発達の対人認知について現在提唱されている理論的仮説を紹介する。次に,他者の顔認知に関する研究を概観して,自閉症の顔を媒介としたコミュニケーションは,定型発達のそれとどのような点で異なるのか,自閉症と定型発達における顔認知は,それぞれ発達に伴いどのように変化するのかなどについて考える。最終的には,これらをもとに自閉症における対人認知の障害とはどのようなものかについて発達的観点から再検討したい。

研究と報告

構成障害と記銘力障害で発症し精神病症状を伴った初老期痴呆の1例

著者: 北林百合之介 ,   上田英樹 ,   柴田敬祐 ,   中前貴 ,   濵元泰子 ,   松本良平 ,   小尾口由紀子 ,   國澤正寛 ,   成本迅 ,   福居顯二

ページ範囲:P.925 - P.931

抄録

 書字における構成の障害と記銘力障害で発症し,経過中,幻覚,妄想などの精神病症状を伴った初老期痴呆の女性例を経験した。神経心理学的検査では,他の認知機能障害に比して,特に左半側での構成障害が顕著であった。MRIでは右側頭葉および頭頂葉に脳萎縮を認め,海馬の萎縮は比較的軽度であった。SPECTでは右側頭葉後部から頭頂葉にかけての脳血流低下を認めた。本例の構成障害は右頭頂葉機能の障害に基づくものと考えられた。診断は,現時点では困難であるが,著しい左右差はあるものの後方皮質の障害が目立ち,病初期から記銘力障害も認められることからアルツハイマー病の可能性が高いと考えた。

社会不安障害に対する薬物療法―古典的対人恐怖,ひきこもりとの関連

著者: 永田利彦 ,   大嶋淳 ,   和田彰 ,   山田恒 ,   太田吉彦 ,   山内常生 ,   池谷俊哉 ,   切池信夫

ページ範囲:P.933 - P.939

抄録

 社会不安障害患者を対象にした,セロトニン選択的再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン,ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)の有効性と対人恐怖症確信型(第3群)や「ひきこもり」の既往との関連性の研究は限られている。そこで,後方視的に調査した。対象はSSRIまたはSNRIを「十分量,十分期間」投与され,3か月以上経過を追うことができた71例である。その結果,34例(48%)が「効果あり」であった。「効果あり」群は「効果なし」群と比べて,年齢,発症年齢,確信型(第3群)の率には差がなかったが,週5日以上就労(通学)の率,現在の総合的な機能が高く,過去に「ひきこもり」の既往が少なく,社会不安障害,不安,抑うつ症状の評価尺度得点が有意に低かった。以上の結果から,対人恐怖確信型(第3群)にもSSRIとSNRIの有効性が示唆された。一方,「ひきこもり」に対しては効果が限定的だが,試みる価値はあると考えられた。

摂食障害の予後評価に対するEating Disorder Inventory(EDI)の有用性について

著者: 中井義勝

ページ範囲:P.941 - P.945

抄録

 転帰調査を行った神経性無食欲症(AN)129例と,神経性大食症(BN)77例を対象に,初診時に実施したEating Disorder Inventory(EDI)の予後評価に対する有用性を検討した。転帰はANで良好45%,軽快28%,不良27%,BNで良好56%,軽快18%,不良26%であった。AN転帰の3群間に有意差のあったのは,EDIの総得点,やせ願望,大食,身体像不満,無力感,内界への気づきであった。多変量解析で,無力感と大食がANの予後予測因子であった。一方,BNでは3群間に有意差のある項目はなかった。以上の結果から初診時に実施したEDIはANの予後評価に有用だが,BNには有用でなかった。

てんかん外科手術後に間歇性爆発性障害を呈した内側側頭葉てんかんの2例

著者: 和田健 ,   山田了士 ,   鈴木啓嗣 ,   黒田重利 ,   榎日出夫 ,   大守伊織 ,   真柳佳昭

ページ範囲:P.947 - P.953

抄録

 難治性の内側側頭葉てんかんに対する側頭葉切除術後に,間歇性爆発性障害を発症した2例について報告した。2例とも手術により良好な発作コントロールが得られていたにもかかわらず,家族のみにほぼ限定された激しい攻撃性,衝動性を間歇的に認めた。これらの症状は薬物療法と心理社会的支援により徐々に安定した。側頭葉切除後に発症した間歇性爆発性障害の報告はなく,扁桃核海馬切除術は情動の表出や制御に関与する神経ネットワークに機能的不均衡を来しうると考えられた。てんかん手術後には発作コントロールのみでなく,患者の持つ心理社会的困難を含めた精神医学的評価も必要不可欠である。

妄想に対する認知療法の効果―集団形式を利用した臨床研究

著者: 石垣琢麿 ,   道又襟子 ,   大久保ゆうこ ,   小池のぞみ ,   平山佐織 ,   葉柴陽子

ページ範囲:P.955 - P.962

抄録

 妄想に対する認知療法の効果研究はわが国ではいまだ少ない。本研究では薬物療法抵抗性の妄想をもつ統合失調症入院患者8名に対して,個別介入を含む柔軟な構造の集団認知療法を実施した。その結果,妄想の発生状況が明確になり何らかの対処行動がとれるようになった。また,BPRS総合得点と妄想に関する確信度・コントロール不能性・行動阻害度は治療終了6か月後まで改善が維持された。しかし,個人的重要度・反証に対する抵抗度は治療終了後元のレベルに戻った。長期間異常体験が続き,妄想が親和的になっている患者に対しても認知療法の有効性が示唆された一方,治療期間や薬物療法との関連についてさらなる検討が必要と考えられた。

舌痛症に修正型電気痙攣療法が効果的であった1症例

著者: 三澤仁 ,   加藤温 ,   田吉伸哉 ,   笠原敏彦

ページ範囲:P.963 - P.966

抄録

 これまで歯科をはじめ,多くの医療機関を受診し身体的には問題ないとされていた,舌痛症の患者を経験した。当初Serotonin Selective Reuptake Inhibitor(SSRI)などを中心とした薬物療法を施行したが効果なく,舌痛による拒食が進行した。全身状態が悪化することを避けるため,modified-Electroconvulsive Therapy(m-ECT)を計10回施行した。その結果 ,m-ECT後は舌痛へのこだわりが軽減され,表情もやわらかくなった。舌痛の訴えは完全に消退したわけではなかったが,m-ECTによって一定の効果が認められたと判断した。今後難治性の舌痛症の治療に,m-ECTが有効である可能性が示唆された。

横浜市大センター病院精神医療センターにおける時間外救急入院の実態

著者: 小田原俊成 ,   山田康弘 ,   藤田純一 ,   浦久保安輝子 ,   山田朋樹 ,   小阪憲司 ,   平安良雄

ページ範囲:P.967 - P.972

抄録

 横浜市大センター病院精神医療センターは,行政の精神科救急システムに応需した大学附属病院精神科である。我々は,大学附属病院精神科おける時間外(平日夜間および休日)救急入院患者の特徴を明らかにすることを目的として,精神医療センター開設以来3年間に入院した1,017名を対象とし,平日日中入院群と時間外入院群の2群に分け,患者の属性を比較検討した。その結果,時間外入院群においては,男性および非自発入院が多い,また入院日数が短く,入院回数が多かった。診断では統合失調症圏が多く,精神作用物質障害,人格障害の比率も高い。さらに,単身生活者や治療歴のない者が多く,身体拘束を要する率が高い,さらに合併症では過量服薬例が多いなどの特徴が明らかとなった。

手指振戦を認めたせん妄症例について―ファモチジンとタクロリムスの関与

著者: 近間浩史 ,   本岡大道 ,   富田克 ,   前田久雄

ページ範囲:P.973 - P.979

抄録

 症例1は32歳,男性。症例2は55歳,男性。いずれも死体腎移植後より,タクロリムスとファモチジンが開始となった。症例1は術後4日目より,症例2は術後8か月後に幻視を主とするせん妄が出現,同時に手指振戦を伴っていた。両症例ともファモチジンのみ中止したところ,せん妄は速やかに消退した。ファモチジンは腎排泄性であるため,腎機能障害を持つ今回の症例では薬剤が体内で蓄積された可能性が推察された。手指振戦についてはタクロリムスが関与したと考えられた。脳波は両症例ともにせん妄期から改善期にかけてα活動の出現量が増加し,症状の改善と平行して変化した。脳波はせん妄症例のstate markerとして有用であった。

短報

SSRI投与中に全般性強直間代発作の初発したてんかんの1症例

著者: 梅原麻衣子 ,   田中尚朗 ,   臼居礼子 ,   賀古勇輝 ,   傳田健三 ,   小山司

ページ範囲:P.981 - P.983

はじめに

 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitors;SSRI)は,従来の抗うつ薬と比較して副作用が少ないとされ,近年幅広く使用されている。一方,SSRI投与中の患者にけいれん発作が起こったという報告がなされており3,6),けいれん発作出現にSSRIが関与している可能性が指摘されている。しかし,これらの患者のてんかん原性の有無を詳細に検討した報告はほとんどない1)。今回我々はSSRI投与中に全般性強直間代発作を生じ,脳波検査を繰り返し施行することによりてんかんと診断した症例を経験したので,脳磁図などの検査所見とあわせて報告する。

SSRIとzolpidem服用後の幻視と健忘

著者: 稲見康司 ,   宮岡剛 ,   堀口淳

ページ範囲:P.985 - P.987

はじめに

 非benzodiazepine系睡眠導入薬であるzolpidemは,消失半減期が約2.4時間の超短時間作用型薬物であり,そのために翌日への持ち越し効果が少ないという特徴に加えて,GABAAニューロンのうちのω1受容体に対して比較的選択的に作用することから,服用後のふらつき・転倒の原因となる筋弛緩作用が弱い薬物として知られている13)。ω1およびω2受容体のいずれにも作用することが知られている従来のbenzodiazepine系睡眠導入薬と比較しても臨床効果に差はなく,またzolpidemには重篤な副作用が少ないという安全性の面においても高い評価を受けている9)。ところで,きわめて稀にではあるが,zolpidemの服用後に幻視を中心とした幻覚症やせん妄,あるいは夢遊といった精神症状が出現する場合のあることが国外で報告されてきている。しかし,同種の精神症状についての国内での詳細な報告は現在までのところ見当たらず,横山らが18),アンケート調査の中で,副作用に幻覚と書いた例があったと記載しているのみである。

 今回我々は,10mgのzolpidemを服用した後に,幻視あるいは視覚変容体験を主症状とし,その間のできごとについての健忘を残した1例を経験した。これらの症状は,zolpidemを服用していた約1週間の間,毎夜認められ,併用薬はそのままにして,zolpidemのみを中止することによって再び出現することはなかったことから,zolpidemによって出現した精神症状と考えることができ,若干の文献的な考察を加えて報告する。

塩酸ペロスピロンによる強化療法が有効であった治療抵抗性うつ病の2例

著者: 和気洋介 ,   原田俊樹 ,   黒田重利

ページ範囲:P.989 - P.992

はじめに

 薬物治療に対して十分な効果が得られない治療抵抗性うつ病症例に対して,最近では非定型抗精神病薬によるaugmentation療法(強化療法)の報告が散見されている10,11)。塩酸perospironeは統合失調症の治療薬として使用されている非定型抗精神病薬であるが,5-HT1A受容体に対する部分アゴニスト活性を有しているため,抗幻覚妄想作用のみでなく抑うつ気分や不安に対する効果が期待されている7)。今回われわれは低用量の塩酸 perospironeを併用することで寛解した単極性うつ病の2症例を経験したので報告する。

前頭葉の酸素化・脱酸素化ヘモグロビンの濃度変化の予備的検討

著者: 米沢峰男 ,   松井三枝 ,   倉知正佳

ページ範囲:P.993 - P.996

はじめに

 近赤外線分光法(near-infrared spectroscopy,NIRS)は光を用いて脳機能を無侵襲的に計測する,近年開発された新しい技術である。この技術は,従来の脳機能検査法と比較すると,装置が小型であり可搬性が高く,拘束性が低いなどの利点がある。これまで,脳賦活試験とNIRSでの計測値との関係についての研究が報告されてきた1,2,4,6~9)。いくつかの報告1,6,7,9)では,安静時のNIRSの測定において周期的な変動がみられることが指摘され,高次脳機能の測定時に安静時の変動を除外する必要性が提起されている。本研究では,この点を考慮して,近赤外線スペクトロスコピーの前頭葉課題施行中の酸素化・脱酸素化ヘモグロビン濃度の変化について,測定値の計算法を検討することを目的とした。

特別寄稿

20世紀を精神科医として生きて(1)―戦前・戦中の経験を中心に

著者: 秋元波留夫

ページ範囲:P.999 - P.1003

精神医学の処女地北海道─札幌の6年

 私の精神科医としての始まりは北海道大学であります。東京大学4年の春,1928年4月,東京大学医学部病理学教室講堂で開かれていた日本神経学会(今日の日本精神神経学会)に紛れ込んで,たまたま聞いた若い研究者のてんかんに関する研究発表にすっかり魅了されました。あとでその方は北海道大学精神科の教授になったばかりの内村祐之という人だと知り,この先生のもとで精神医学を勉強したいという願いが強くなりました。この年11月,初めて津軽海峡を青函連絡船で渡り,札幌にでかけました。新築間もない,まだペンキの匂いのする精神科病棟奥の教授室で先生にお目にかかり,入局の許可を戴き,翌1929年4月から1935年3月まで,満6年札幌の教室で過ごすことになりました(図1)。

 当時としては設備のよく行き届いた研究室,病棟で私は内村先生というかけがえのない良き師の庇護のもとに,自分のやりたいことを存分にやり遂げることができました。私の精神医学の歩みを方向付けたのがこの札幌の6年であり,未知の世界に挑戦することを学んだのも札幌の教室でありました。

資料

G1級少年院における被収容者の薬物使用歴の実態と薬物教育の精神保健学的アプローチについて

著者: 谷敏昭

ページ範囲:P.1005 - P.1009

はじめに

 近年の悪質な少年事件を受けて,少年犯罪に対する関心はきわめて高い。中でも薬物関連問題はさまざまな少年犯罪・非行の基盤を構成する主要成分であり,薬物乱用対策は日本のみならず,世界的に喫緊の課題である。覚せい剤を例に見てみると,わが国では戦後2度(1954年と1984年)の覚せい剤乱用のピークを経験し,法務省所管の矯正施設(拘置所,刑務所,少年院などを指す)においては覚せい剤乱用対策として,1981年に「覚せい剤事犯関係の被収容者に対する処遇の充実強化について」という矯正局長通達が出され,全国の矯正施設において薬物乱用防止を軸とした教育指導が実施されてきた4)

 1989年以降,覚せい剤乱用事犯件数は低下傾向にあったが,1995年から現在に至るまで再び増加傾向にある。少年において最も使用頻度の高い有機溶剤においては,1991年以降,減少傾向にあるが依然として高頻度で使用されている。この憂慮すべき状況を踏まえ,最近では1997年に薬物乱用対策推進本部が内閣に設置されて以降,関係省庁が連携しながら,積極的に活動している。薬物はその心理的・生物学的効果から,1度使用を中止しても,さまざまな状況をきっかけとして再利用する危険性がきわめて高い。この薬理的性質は,矯正施設,とりわけ少年院における教育指導がいかに重要であるかを示している2)。また,その社会環境などから,薬物使用経験の有無にかかわらず,少年院に入院する少年たちは,薬物乱用のハイリスクグループととらえることもできる。少年院において薬物に対する教育指導を充実させれば,収容少年は薬物に対する抵抗力が形成され,出院後の薬物乱用を止めさせる強力な一要因となりうる。

 筆者は上記の背景を踏まえて,少年院において薬物・アルコールなど,いわゆる物質関連障害に関する教育指導を積極的に実施している。特に当院では,矯正教育の一環として教育指導を行っており,矯正教育に資する精神保健学的アプローチを軸としているところに特徴がある。今回,G1級施設(次章を参照)である当院において,最近の被収容少年における薬物使用歴の実態についてまとめたので報告し,現在取り組んでいる薬物教育指導プログラムの実施状況とその意義について考察した。

動き

「第100回日本精神神経学会」印象記

著者: 太田敏男

ページ範囲:P.1010 - P.1011

 記念すべき第100回の日本精神神経学会学術集会および総会が5月20日(木)~22日(土),北海道の札幌コンベンションセンターで行われれた。

 20日当日,天気予報で東京より気温は上とは聞いていたが,北海道なのだから東京よりは涼しいだろうと期待していた。しかし,到着してみると天気予報は正しく,実に暑い日であった。しかし,その暑さと対比をなすように来訪者を和ませたのは,あちらこちらにみられるあざやかなハナミズキとみずみずしい新緑の素晴らしさであった。

基本情報

精神医学

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-126X

印刷版ISSN 0488-1281

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