icon fsr

雑誌詳細

文献概要

短報

前頭葉の酸素化・脱酸素化ヘモグロビンの濃度変化の予備的検討

著者: 米沢峰男12 松井三枝3 倉知正佳1

所属機関: 1富山医科薬科大学精神神経医学教室 2富山県立中央病院精神科 3富山医科薬科大学心理学教室

ページ範囲:P.993 - P.996

はじめに

 近赤外線分光法(near-infrared spectroscopy,NIRS)は光を用いて脳機能を無侵襲的に計測する,近年開発された新しい技術である。この技術は,従来の脳機能検査法と比較すると,装置が小型であり可搬性が高く,拘束性が低いなどの利点がある。これまで,脳賦活試験とNIRSでの計測値との関係についての研究が報告されてきた1,2,4,6~9)。いくつかの報告1,6,7,9)では,安静時のNIRSの測定において周期的な変動がみられることが指摘され,高次脳機能の測定時に安静時の変動を除外する必要性が提起されている。本研究では,この点を考慮して,近赤外線スペクトロスコピーの前頭葉課題施行中の酸素化・脱酸素化ヘモグロビン濃度の変化について,測定値の計算法を検討することを目的とした。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?