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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻10号

2005年10月発行

文献概要

短報

フルボキサミンの中断により軽躁状態となった1例

著者: 加藤大慈1 松村雄彦1 河西千秋1 日野博昭2 平安良雄1

所属機関: 1横浜市立大学医学部精神医学 2ほうゆう病院

ページ範囲:P.1119 - P.1122

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はじめに

 抗うつ薬の中断により断薬症候群が生じ得ることが従来から知られているが2),近年発売され,本邦でも頻用されている選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor;SSRI)においても,断薬症候群の症例が報告されている11)。今回我々は,フルボキサミンの中断によって軽躁状態が生じたと考えられる1例を経験した。抗うつ薬を投与後に躁転することがあるということはよく知られているが3),抗うつ薬の中断による躁転についての報告は,本邦ではまだない。フルボキサミンの中断による躁転については,これまでに海外からの報告が1例あるのみである9)。フルボキサミンなどの抗うつ薬を中断または減量する時に注意を要すると考えたので,本人の同意を得て報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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