文献詳細
文献概要
短報
5-methoxy-N-methyl-N-isopropyltryptamine(5-MeO-IPT)摂取により視覚過敏,聴覚過敏を呈した1症例
著者: 安藤英祐1 市村篤1 大塚洋幸2 山本理絵2 湧井智2 藤山紘千1 自見英子1 二村泰弘1 青木孝之1 猪口貞樹2 松本英夫1
所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系精神学科 2東海大学医学部専門診療学系救急医学
ページ範囲:P.1255 - P.1257
文献購入ページに移動近年,本邦では合法ドラッグの使用による急性薬物中毒の症例が報告されている4)。これらの薬物はインターネットなどで容易に購入できるようになっており7),薬事法や条例で規制の対象になると化学構造式が類似した物質が製造,販売されるためその乱用は後を絶たない5,6,8)。有名なものに5-methoxy-N,N-diisopropyltryptamine(以下5-MeO-DIPTと略す。通称「ディプト」「ゴメオ」)があるが,2005年4月17日以降は麻薬に指定され取り締まりの対象になるため,インターネットでは販売が中止となっている。その代わりに5-methoxy-N-methyl-N-isopropyltryptamine(以下5-MeO-IPTと略す。通称「ミプト」)が販売され,今後症例数が増加していくと予測される。今回我々は5-MeO-IPTを服薬した急性薬物中毒の症例を経験したので報告する。なお報告にあたって口頭にて本人の同意を得た。また,科学的考察のために支障のない範囲でプライバシー保護のために症例の内容を変更した。
掲載誌情報