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書評
精神科臨床とは何か―日々新たなる経験のために
著者: 鈴木國文1
所属機関: 1名古屋大学医学部
ページ範囲:P.1266 - P.1266
文献購入ページに移動 次の頁,次の頁へと読む者の興味を誘い,本を置く暇を与えない専門書に会うことは少ない。この本はそうした稀な専門書の一つである。
なぜそのように読ませるのだろう。それはこの本が,きちんと読み手のために書かれた本だからである。専門書は,往々にして書き手のために書かれ,読者はそれを苦労して拝読ということになりがちである。この本のように,読み手に対する明確な配慮を備えた高度な思考に出会う幸運にはなかなか恵まれない。しかし,「読み手のため」と言っても,これは単なる入門書,啓蒙書の類ではない。ほとんどすべての頁で,精神病理学最前線の問題提起がなされ,読む者の知的関心を次々と挑発してくれる。
なぜそのように読ませるのだろう。それはこの本が,きちんと読み手のために書かれた本だからである。専門書は,往々にして書き手のために書かれ,読者はそれを苦労して拝読ということになりがちである。この本のように,読み手に対する明確な配慮を備えた高度な思考に出会う幸運にはなかなか恵まれない。しかし,「読み手のため」と言っても,これは単なる入門書,啓蒙書の類ではない。ほとんどすべての頁で,精神病理学最前線の問題提起がなされ,読む者の知的関心を次々と挑発してくれる。
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