文献詳細
特集 時代による精神疾患の病像変化
文献概要
はじめに
注意欠陥/多動性障害(AD/HD)は,診断分類学的名称と診断基準をしばしば変更し,時には「屑籠的カテゴリー」として安易に用いられたり,児童精神科医の見識に対するさまざまな批判もなされた。児童精神科臨床の場で出会うことが多く(有病率は子どもの3~5%),診断・治療に難渋することがあるAD/HD児を克明に観察し,実証的研究によって一つひとつの問題を解明し,その結果を診断分類名と診断基準に反映させようとしてきた先人の努力は高く評価される。
注意欠陥/多動性障害(AD/HD)は,診断分類学的名称と診断基準をしばしば変更し,時には「屑籠的カテゴリー」として安易に用いられたり,児童精神科医の見識に対するさまざまな批判もなされた。児童精神科臨床の場で出会うことが多く(有病率は子どもの3~5%),診断・治療に難渋することがあるAD/HD児を克明に観察し,実証的研究によって一つひとつの問題を解明し,その結果を診断分類名と診断基準に反映させようとしてきた先人の努力は高く評価される。
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