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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻2号

2005年02月発行

研究と報告

精神療法における「劇的な」治癒機転―長期予後調査によるその検証

著者: 渡辺久雄1

所属機関: 1東海学園大学人文学部

ページ範囲:P.187 - P.193

文献概要

抄録

 精神療法がなぜ効果があるかを究明するには,精神療法における治癒機転が解明されねばならない。筆者は精神療法過程で生起した顕著な治療的展開に注目した。それには重要な治癒機転,言わば「劇的な」治癒機転(以下,DCDと略す)が内在しているが,以前それが生起する前提条件的要因と,4つの治療状況を分明にした。それが生起した症例で,治療終結後30年以上経過した5症例の長期予後を調査した結果,治療前とは別人のような確かな生き方を続けていた。この結果から,DCDが内在していた顕著な治療的展開が生起した意義が実証されたと考えた。そこでDCDを構成する5つの治療的変化を明確にすることにより,DCDとは何かを明示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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