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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻3号

2005年03月発行

研究と報告

うつ病重症度スケールの妥当性検討と改訂版の提唱

著者: 小泉暢大栄1 塩入俊樹2 染矢俊幸2

所属機関: 1新潟大学医歯学総合病院精神科 2新潟大学大学院医歯学総合研究科精神医学分野

ページ範囲:P.267 - P.276

文献概要

抄録
 近年,東大心療内科により開発されたうつ病重症度スケール(TDSS)は,精神科以外の身体科医によるうつ病診断を目的としたもので,抑うつ気分,興味の喪失および無価値感の3症状のみから構成される非常に簡易なものである。今回我々はTDSSの妥当性を検証するために以下の検討を行った。
 対象は2003年5~9月の5か月間に新潟大学医歯学総合病院精神科外来を初診した319名で,DSM-Ⅳ-TR診断に加えて患者および精神科医によるTDSS評価を施行した。
 結果は,TDSSは一定の有用性を有するものの,患者の自己評価は症状を重く訴えていることが多く,正確な診断のためには精神科症候学の修得が重要であると思われる。また,より有用性を高めるためにTDSS改訂版を提案した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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