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うつ病の再発として経過観察された原発性副甲状腺機能亢進症の1症例
著者: 沼田周助12 須田顕23 加藤温2 笠原敏彦2
所属機関: 1徳島大学医学部精神神経医学教室 2国立国際医療センター精神科 3横浜市立大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.315 - P.318
文献購入ページに移動副甲状腺機能亢進症に伴うカルシウム代謝異常は,感情面における軽微な人格変化で症状が始まり,抑うつ気分,食欲不振,無気力,無関心などの精神症状を呈するため,精神科疾患と診断され,内分泌疾患の発見が遅れることがある。実際に,精神科疾患と誤診され,経過観察された原発性副甲状腺機能亢進症(primary hyper parathyroidism,以下PHPT)の症例が,すでにいくつか報告されている2,6)。今回我々は,うつ病の既往があった患者が再び抑うつ状態となり,うつ病の再発と考えられ治療されるも悪化の一途をたどった原発性副甲状腺機能亢進症の1例を経験したため,若干の考察とともに紹介する。
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