文献詳細
研究と報告
慢性期の統合失調症患者における早急な結論判断バイアス
著者: 山崎修道123 荒川裕美1 清野絵4 古川俊一2 笠井清登5 加藤進昌5 丹野義彦1
所属機関: 1東京大学大学院総合文化研究科 2東京大学医学部附属病院リハビリテーション部精神科デイホスピタル 3日本学術振興会 4足立区生活支援センター 5東京大学大学院医学系研究科精神医学教室
ページ範囲:P.359 - P.364
文献概要
慢性期の統合失調症患者が,早急な結論判断バイアスを持つかどうかを検討した。早急な結論判断バイアスは,①情報収集バイアスと②確信度バイアスに分けられる。慢性期の統合失調症患者群は健常者群よりも,決断までの情報収集量が少なく,したがって,情報収集バイアスを持っていた。しかし,強い確信をすぐに持つことはなく,確信度バイアスは持たなかった。患者群は,情報を十分に収集した後でも,確信度が上がらなかった。
掲載誌情報