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塩酸ぺロスピロンへのスイッチングによって改善した激越うつ病の1例
著者: 今村文美1 荒木一方2
所属機関: 1東京武蔵野病院 2東京逓信病院精神科
ページ範囲:P.443 - P.445
文献購入ページに移動Perospirone(PER)は,国産初の非定型抗精神病薬であり,serotonin dopamine antagonist(SDA)として位置づけられている。近年,統合失調症の幻覚・妄想状態だけではなく,統合失調症の抑うつ,不安に対してのPERの効果を報告した論文は散見される。しかしながら,うつ病の適応は有しておらずうつ病に対して有効であったという報告はいまだ少ない状況である。今回,我々は,抗うつ薬に加えて種々の抗精神病薬を併用したが,奏効しなかった激越うつ病に対し,併用抗精神病薬をPERに変更することで抑うつ気分,不安・焦燥,身体的愁訴,罪業妄想に改善を認めた1例を経験したため,若干の薬理学的特徴を考察に加えて報告する。
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