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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻6号

2005年06月発行

オピニオン メチルフェニデートの有用性と有害性をめぐって

過眠症治療におけるメチルフェニデートの有用性と有害性

著者: 本多裕1

所属機関: 1財団法人神経研究所

ページ範囲:P.598 - P.600

文献概要

Methylphenidateの適応症としての過眠症と治療上の有用性

 Methylphenidateは眠気を覚ます効果が強いことから,過眠症,とくにナルコレプシーや特発性過眠症(短時間エピソード型)の治療上なくてはならない薬剤である。ナルコレプシー患者は長期間にわたって日中居眠りを繰り返すので,仕事上の面談や電話中に眠りこむとか,作業中にけがをするなど周囲の人にとってみると怠けている,たるんでいると思われてしまうことが多い。このため職を追われたり不利な配置転換を受けたり,社会生活上様々な困難・不利益を日常的にこうむっている。情動脱力発作,入眠時幻覚,睡眠麻痺,夜間熟眠困難などの症状も日常生活に苦痛を来している。繰り返す日中の眠気に対し,methylphenidateは信頼できる治療薬剤である。しかし長期間にわたるmethylphenidateによる治療の効果,信頼性,副作用,依存性,耐性などを詳しく調べた文献は少ない2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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