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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻6号

2005年06月発行

オピニオン メチルフェニデートの有用性と有害性をめぐって

注意欠陥/多動性障害への使用

著者: 山崎晃資1 成瀬浩2

所属機関: 1目白大学 2(財)日本公衆衛生協会

ページ範囲:P.601 - P.604

文献概要

偶然から中枢刺激薬がAD/HDに使用されるようになった

 注意欠陥/多動性障害(AD/HD)(ここではDSM-Ⅳの表記を用いる)の子どもが,薬物療法の対象と考えられるようになったのは,1937年のBradley Cの報告からといわれている。彼は,脳機能障害が疑われる子どもたちに気脳写検査を行っていたが,検査後の激しい頭痛を軽減させるためにamphetamineを試用した。ところがamphetamineを服用した子どもたちの教師から,頭痛は改善されなかったが,計算能力が著しく向上したという報告を相次いで受けた。このようにして偶然に見つけられたamphetamineの効果を,Am J Psychiatry(1937)とPediatrics(1950)に発表した。しかし,amphetamine療法の追試はしばらくの間なされなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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