文献詳細
文献概要
研究と報告
摂食態度と自尊感情,抑うつ,ストレス対処行動との関連について
著者: 岡本百合1 吉原正治1 大田垣洋子2 黒崎充勇3
所属機関: 1広島大学保健管理センター 2京橋心療クリニック 3広島大学大学院精神神経医科学
ページ範囲:P.617 - P.621
文献購入ページに移動男子大学生(N=200),女子大学生(N=200)の摂食態度,自尊感情,抑うつ気分,ストレス対処行動について検討した。男子大学生では,BITEとSDS,EATに有意の正の相関が認められ,SDSとCISS-Eに有意の負の相関が認められた。女子大学生では,EATとCISS-T,RSES,BITEとRSESの間に有意の負の相関が,EATとSDS,CISS-Eの間に有意の正の相関が認められた。さらに,女子大学生をEAT20点以上の高得点群と20点未満の低得点群に分け,摂食障害患者群(N=50)を含む3群間で自尊感情を比較した。摂食障害患者群でRSESの得点が最も低かった。自尊感情やストレス対処への介入が,摂食障害の治療や予防に効果がある可能性が示唆された。
掲載誌情報