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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻6号

2005年06月発行

研究と報告

異なる臨床経過を示し,非定型皮質基底核変性症が疑われた4症例

著者: 丸井和美12 井関栄三1 日野博昭3 森美登里3 二橋那美子3 村山憲男1 木村通宏1 江渡江1 新井平伊4

所属機関: 1順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター 2東京慈恵会医科大学医学部看護学科 3横浜市立大学医学部精神医学教室 4順天堂大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.631 - P.636

文献概要

抄録

 皮質基底核変性症は比較的まれな神経変性疾患で,錐体外路症状や不随意運動よりなる多彩な運動障害と失行・失語・前頭葉症状などの大脳皮質局在症状がみられ,症状はしばしば非対称性を示す。病変の局在により臨床症状の出現様式は様々で,一側性の運動障害で発症し臨床診断基準を満たす定型例に対し,非定型例では診断が困難であることがある。今回,前頭葉症状・非流暢性失語・パーキンソニスムを含む非定型な臨床像を示し,皮質基底核変性症が疑われた4症例の臨床経過と画像所見を提示した。このような非定型例に遭遇することはまれではなく,皮質基底核変性症は精神科領域でも診断上念頭に置くべき疾患と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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