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研究と報告
公的機関における支援を受けた社会的ひきこもり事例に関する1年間の追跡研究から
著者: 吉田光爾1 小林清香2 伊藤順一郎3 野口博文3 堀内健太郎3 土屋徹3
所属機関: 1新潟医療福祉大学 2東京女子医科大学 3国立精神・神経センター精神保健研究所
ページ範囲:P.655 - P.662
文献購入ページに移動公的相談機関において社会的ひきこもりを主訴とする家族・本人を対象に支援を行い,50事例に対して,質問紙による1年間の追跡調査を行った。その結果,1年後時点において,多くの事例で,家族との関係の改善,問題行動の減少,他者との交流の頻度の上昇など,生活状態に関する改善が認められた。また,全対象者の約2割は1年後の時点で社会参加を果たしており,定義上「社会的ひきこもり」から回復したと考えられた。また,家族においては,精神的健康度や対処可能感でエントリー時点と比して向上がみられ,メンタルヘルスの改善が認められた。
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