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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻6号

2005年06月発行

文献概要

研究と報告

公的機関における支援を受けた社会的ひきこもり事例に関する1年間の追跡研究から

著者: 吉田光爾1 小林清香2 伊藤順一郎3 野口博文3 堀内健太郎3 土屋徹3

所属機関: 1新潟医療福祉大学 2東京女子医科大学 3国立精神・神経センター精神保健研究所

ページ範囲:P.655 - P.662

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抄録

 公的相談機関において社会的ひきこもりを主訴とする家族・本人を対象に支援を行い,50事例に対して,質問紙による1年間の追跡調査を行った。その結果,1年後時点において,多くの事例で,家族との関係の改善,問題行動の減少,他者との交流の頻度の上昇など,生活状態に関する改善が認められた。また,全対象者の約2割は1年後の時点で社会参加を果たしており,定義上「社会的ひきこもり」から回復したと考えられた。また,家族においては,精神的健康度や対処可能感でエントリー時点と比して向上がみられ,メンタルヘルスの改善が認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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