icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻6号

2005年06月発行

短報

鉄代謝異常による青年期アカシジアの1症例

著者: 善本正樹1 穂積慧1

所属機関: 1医療法人慧眞会協和病院

ページ範囲:P.677 - P.679

文献概要

はじめに

 アカシジアとは,“座ったままではいられない”という意味を表す言葉である。その特徴的な症状は,古くから知られていたが,特発性パーキンソン病や脳炎後パーキンソンニズムに伴うことがあり,アカシジアは錐体外路症状の一型であると考えられるようになった。アカシジアは,患者に強い苦痛を与えることが多く,最悪の場合には,患者は,その苦痛から逃れるために自殺を選択することさえある。しかし,アカシジアの診断は,その症状の愁訴性や多彩さのために見逃されやすく,精神疾患の症状との鑑別で苦慮することも多い3)

 今回,強い不安・焦燥と妄想様症状を呈して統合失調症と鑑別が困難であった,鉄代謝異常による青年期アカシジアの症例を経験した。この症例を通して,アカシジアの診断と治療の重要さを再認識したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら