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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻6号

2005年06月発行

短報

Marchiafava-Bignami病を合併した神経性無食欲症の1例

著者: 三好和輝1 黒崎充勇1 森信繁1 片桐秀晃1 山脇成人1

所属機関: 1広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学

ページ範囲:P.685 - P.688

文献概要

はじめに

 Marchiafava-Bignami病(以下MB病と略)は,その多くが中年男性のアルコール多飲による栄養不良状態から生じる脳梁の脱髄壊死という特徴的な病理所見を呈する疾患である。その臨床所見は痴呆,けいれん,せん妄などの非特異的な精神症状や半球離断などの神経心理学的症状であり,従来の報告はほとんどが剖検報告であった。現在ではMRIの普及により早期の臨床診断が可能となり1),それに伴い近年では軽症例や明らかな臨床症状がなく検査でのみ異常を認める症例の報告も増えている2)。しかし,非アルコール性MB病の報告は国際的にもまれである5)。若年発症で,摂食障害による低栄養状態に起因すると考えられた特徴的な脳梁病変を呈した症例を呈示する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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