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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻6号

2005年06月発行

書評

DSM-IV-TRケーススタディ─鑑別診断のための臨床指針 フリーアクセス

著者: 石郷岡純1

所属機関: 1東京女子医科大学教授・精神医学

ページ範囲:P.691 - P.691

文献概要

すべての精神科医が通読すべき1冊

 待望久しかったアメリカ精神医学会によるDSM-IV-TRケーススタディの日本語訳が,このたび出版された。著者はDSM-IV改訂の際の編集委員長であるAllen Frances・デューク大学精神科教授とRuth Rossである。

 このケーススタディには74例が収録されており,16章に分かれる各疾患カテゴリーで数例ずつを提示し,症例ごとに鑑別診断を含む診断へのプロセス,および治療方針まで解説するという体裁で構成されている。呈示される症例は適度に教科書的であるがリアリティもあり,解説も抑制の利いた語り口で進められているため受け入れられやすく,操作的診断法がはじまって四半世紀たった今このような診断スタイルがある普遍性に到達し,決して無味乾燥なものではないことを実感できる書物となっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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