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研究と報告
入院うつ病患者に対するクリニカルパスのバリアンス分析―単極性うつ病と双極性うつ病との比較
著者: 和田健1 佐々木高伸1 日域広昭1 波田紫1 吉村靖司12 山下美樹13
所属機関: 1広島市立広島市民病院精神科 2安芸太田町加計病院精神科 3広島大学病院精神科
ページ範囲:P.745 - P.751
文献購入ページに移動〈目的〉うつ病患者に対するCPを適用した入院治療において,単極性および双極性うつ病患者を比較し,バリアンスについて分析する。
〈対象と方法〉2002年9月から14か月間に広島市立広島市民病院精神科に入院し,退院したICD-10を満たす単極性および双極性うつ病の患者63名を対象とした。
〈結果〉うつ病性障害では17例(34.7%),双極性障害では7例(50%)にバリアンスが発生した。両群間で男女比や入院時のMADRS,BDI,CGI-Sの各スコア,抗うつ薬の用量に差はなく,バリアンスの発生率にも統計学的な有意差はなかった。
〈結論〉両群間でCPの適用基準や期間設定は同じでよい可能性が示唆された。
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