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文献詳細

雑誌文献

精神医学47巻9号

2005年09月発行

文献概要

研究と報告

常用量の向精神薬の投与により呼吸不全が生じた1例

著者: 甫母瑞枝1 岩田健1 渋谷泰寛2 杉原玄一1 佐々木健至1 阿部又一郎1 宇野皆理1 新谷昌宏1

所属機関: 1東京都立広尾病院神経科 2東京都立広尾病院呼吸器科

ページ範囲:P.973 - P.977

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抄録

 合併症のない統合失調症の患者に慢性的な呼吸不全が生じ,オランザピンとエチゾラムの中止により呼吸不全が改善した1例を報告した。症例は58歳の女性。24歳より統合失調症を発症しハロペリドール,クロルプロマジン,エチゾラムの投与が続けられてきた。X-1年12月オランザピンの投与が開始され,X年8月に突然の呼吸困難が出現。肺梗塞が疑われたが精査で否定され,原因は不明であった。1か月後も呼吸不全が続き終夜ポリソムノグラフィーを施行したところ,閉塞型の睡眠時無呼吸の合併がわかった。オランザピンとエチゾラムを中止したところ睡眠時無呼吸,呼吸不全ともに改善した。半減期からオランザピンの関与が疑われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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