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文献詳細

雑誌文献

精神医学48巻1号

2006年01月発行

文献概要

私のカルテから

レム睡眠行動障害の1例

著者: 松本好剛1 名越泰秀2 福居顯二3

所属機関: 1松本クリニック 2京都第一赤十字病院精神科 3京都府立医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.97 - P.98

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はじめに

 レム睡眠行動障害(以下RBD)は,臨床的には一見寝ているように見えるが,大声を上げる,隣で寝ている配偶者に殴りかかろうとする,蹴り上げる,起き上がって歩き回り,本人やそのそばにいた人が怪我を負うといった異常行動を呈する睡眠障害である。異常行動は見ていた夢の内容と関係があり,夢と同じ行動をしているといわれる。RBDは1986年にSchenckらによって初めて疾患概念として提唱され3),1990年に睡眠障害国際分類に正式に睡眠時随伴症の1つとして分類された。疾患概念として歴史的に浅く,臨床医のなかでもあまり認識されていないと思われる。今回,受診前日に異常行動を呈し家族に勧められ翌日受診し,その外傷のすさまじさから本障害と診断し得た1例を経験したので若干の考察を加えて報告する。

参考文献

1) 三上章良:高齢者の夢遊病-レム睡眠行動障害.今月の治療 10:97-102,2002
2) 野沢胤美:レム睡眠行動異常症.別冊 日本臨牀 61:190-193,2003
3) Schenck CH, Bundlie SR, Ettinger MG, et al:Chronic behavioral disorder of human REM sleep:A new category of parasomunia. Sleep 9:293-308, 1986
4) 清水徹男:レム睡眠行動障害とせん妄.臨精医 24:937-946,1995
5) 竹内暢,内村直尚,小鳥居湛,他:レム睡眠行動障害における患者背景の検討.精神医学 44:1241-1245,2002
6) 内山真:睡眠障害の対応と治療ガイドライン.じほう,pp217-220,2002
7) 渡辺琢也,杉田義郎:レム睡眠行動障害,解離性レム睡眠.日本臨牀 56:163-167,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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