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2,5-dimethoxy-4-iodophenethylamine(2C-I)摂取により,知覚変容,聴覚過敏,錯視,横紋筋融解症を呈した1例
著者: 山本理絵1 安藤英祐2 飯塚進一1 市村篤2 三上克央2 新見隆之2 梅澤和夫1 松本英夫2 猪口貞樹1
所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系救命救急医学 2東海大学医学部専門診療学系精神科学
ページ範囲:P.1225 - P.1227
文献購入ページに移動近年,本邦では脱法ドラッグと称される薬物が流通し,これらによる急性薬物中毒の症例が多数報告されている。薬事法改正が可決されたり,東京都の条例が適用されて規制の対象になると,その化学構造式に類似した物質が製造,販売されるため,その乱用は後を絶たない。最近では麻薬にすでに指定されている4-bromo-2,5-dimethoxyphenethylamine(以下,2C-Bと略す)の化学構造式に類似した2,5-dimethoxy-4-iodophenethylamine(以下,2C-Iと略す)が登場したが,2005年6月1日に東京都の知事指定薬物に新たに指定された。今回,我々は2C-Iを服用し多彩な精神症状を呈した症例を経験したので報告する。なお,報告にあたって口頭にて本人に同意を得た。また科学的考察に支障のない範囲で,プライバシー保護のために症例の内容を変更した。
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