文献詳細
書評
文献概要
神経病理学を学ぶための道標となる好著
見知らぬ街,新しい地を行くときに必要なのは地図である。ただし,この地図は闇雲にすべてを書き込み,詳しくさえあればよいというものではない。案内の地図には何を載せるかよりも何を載せないかが重要である。神経疾患症例の脳あるいはその標本を前にしたときに必要なのは指南書--いたずらに網羅的でなく,地図と同じく簡にして要を得た指南書である。
書評子はかつて本書の著者と同じ研究所に在籍した関係で,著者の研究室の膨大な症例コレクションを承知している。本書の執筆に際し,その中からどれを捨てるかということが最も頭の痛い点であったとの著者のつぶやきを耳にしている。何を捨て何を載せるかが考え抜かれたのが本書と言える。
見知らぬ街,新しい地を行くときに必要なのは地図である。ただし,この地図は闇雲にすべてを書き込み,詳しくさえあればよいというものではない。案内の地図には何を載せるかよりも何を載せないかが重要である。神経疾患症例の脳あるいはその標本を前にしたときに必要なのは指南書--いたずらに網羅的でなく,地図と同じく簡にして要を得た指南書である。
書評子はかつて本書の著者と同じ研究所に在籍した関係で,著者の研究室の膨大な症例コレクションを承知している。本書の執筆に際し,その中からどれを捨てるかということが最も頭の痛い点であったとの著者のつぶやきを耳にしている。何を捨て何を載せるかが考え抜かれたのが本書と言える。
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