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研究と報告
健常成人における内田クレペリン検査成績と人格特性との関連
著者: 清野絵1 笠井清登2 工藤紀子3 山崎修道4 山末英典2 福田正人5 加藤進昌2
所属機関: 1慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科・認知・身体科学プログラム石崎研究室 2東京大学大学院医学系研究科・精神医学 3千葉大学大学院文学研究科 4東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 5群馬大学大学院医学系・脳神経精神行動学
ページ範囲:P.127 - P.133
文献購入ページに移動内田クレペリンテスト(UK)は,精神作業遂行の正確性,持続性,安定性を見る日本独自の優れた心理検査であるが,従来は結果の解釈が複雑なため臨床応用が限定されていた。本研究は,健常成人48名を対象にUKの行動指標とTemperament and Character Inventory(TCI)における人格特性との関連を検討した。その結果,UKとTCIの,行動を統制し,調整し,調節する能力であるSelf-Directedness(SD)得点との関連が確かめられた。本研究の結果は,UKの心理検査としての意義を明確化し,精神疾患患者を対象とした場合の解釈にも有用な情報を与えるものと考えられる。
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