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医の倫理と人権―共に生きる社会へ フリーアクセス
著者: 中根晃1
所属機関: 1横浜市西部地域療育センター児童精神科
ページ範囲:P.215 - P.215
文献購入ページに移動昭和59(1984)年に精神保健法の改正のきっかけとなった宇都宮事件が起こった。この時,ジュネーブから実態調査に来た人権団体の報告書では,日本の精神衛生法をはじめとする精神衛生制度は先進国では考えられない人権侵害の制度で,家族の同意で入院させるのは患者に対する人権侵害にあたり,ほとんどの患者を強制入院させているとされた。そこで,国連人権委員会の差別と少数者保護のための小委員会に出席を求められた厚生省の精神衛生課長が,国連人権小委員会で世界の人権の趣旨に沿って法律を改めることを日本政府の代表として明言した。これと並行して,精神障害者が地域での自立のための社会復帰と支援体制を明文化する画期的な精神保健法が策定されたと述べている。
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