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雑誌詳細

文献概要

特集 災害精神医学の10年―経験から学ぶ 自然災害

新潟県中越地震における災害時精神保健医療対策

著者: 後藤雅博1 福島昇2

所属機関: 1新潟大学医学部保健学科 2新潟県精神保健福祉センター

ページ範囲:P.255 - P.261

はじめに

 2004年10月23日新潟県中越地方をM6.8の直下型地震が襲った。最終的に死者51名,重軽傷者4,795名,避難者約10万人,住宅損壊120,397棟 ,被害総額3兆円に上るとみられる(2005年10月14日現在新潟県発表)。震災発生直後から多方面にわたる被災者の精神保健医療対策が実施されてきているが,今回震災発生から約1年後までの間に行われた対策を概括し,その中で見えてきた課題について報告するとともに本特集のテーマに関連して若干の考察を行いたい。

参考文献

1) 後藤武:阪神・淡路大震災 医師として何ができたか─医療救護・復旧・復興10年の道のり.じほう,2004
2) 後藤雅博:新潟県における精神障害者の地域ケア─施設づくりを中心とした地域連携.心と社会 30:112-116,1999
3) 加藤寛:震災後の取り組み─こころのケアの行方.日本家族研究家族療法学会 阪神・淡路大震災支援委員会 編.喪失と家族のきずな.金剛出版,1998
4) 酒井昭平:各施設の初期活動と精神障害者社会復帰施設協議会の取り組み.特集 被災体験から学び,災害に備える.季刊 地域精神保健福祉情報Review No.52:12-17,2005
5) 須賀良一:新潟県中越地震での取り組み─特集 新潟県中越地震とこころのケア活動.新潟大学医学部精神医学教室同窓会誌 No.28:11-13,2005
6) 精神障害者リハビリテーション学会第10回大会実行委員会 制作,後藤雅博 監修:連携とは/実践で見えてきたもの~映像とインタビューで構成する市町村の役割~(VHSビデオ).中島映像製作所,2003
7) 関奈緒,齋藤玲子,鈴木宏,他:中越地震における県職員のメンタルヘルス.第25回社会精神医学会抄録集,2006
8) 太田保之 編:災害ストレスと心のケア・雲仙・普賢岳災害を起点に.医歯薬出版,1996

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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